この記事の要点
- 警告の文面だけで判断せず、表示元と求められた操作を確認する。
- Androidのサイト通知と、iPhoneなどの閲覧中のポップアップでは対処が異なる。
- 押した後も責めずに確認。アプリの削除と継続課金の解約は別に考える。
目次
スマホに「ウイルスに感染した」と出ても、表示内のボタンを押さず、まず子どもと操作を止めましょう。確認したいのは、どこから出た表示か、何をするよう求めているか、すでに何をしたかです。表示だけで感染したとも、無事だとも決められません。サイトの通知、ページ内の警告、本来の保護機能による通知を分けて考えます。
1.「通知が来た」のか「ページに出た」のかを分ける
子どもの「通知が出た」は、画面上部に届いたお知らせを指すことも、読んでいたページ全体が警告に変わったことを指すこともあります。最初は名称を正すより、「何を見ているときに出た?」「画面のどの辺に出た?」と一緒に状況を整理してみてください。
IPAは、ウェブサイトに通知を許可した後、ブラウザ経由で偽の警告が届き、不審なサイトへ誘導される手口を紹介しています。スマートフォンの掲載例はAndroidです。これは、サイトに通知を送る権限を与えたことを利用する仕組みです。IPAの通知悪用に関する解説
一方、閲覧中のページに突然出る警告は、通知設定を変えるだけでは対処できない場合があります。ロゴや機種名があるかだけで判定せず、ブラウザ内の表示か、どのアプリから届いたかを確かめます。分からないまま「本物か試す」ために押す必要はありません。
2.警告内の操作を止め、ブラウザ側から閉じる
IPAが紹介するスマートフォンの偽警告には、対処のためとして公式ストアのアプリへ誘導する例があります。ストアが開いたことは、元の警告が正しい証拠にはなりません。また、警告内の「閉じる」「キャンセル」でも別画面へ進む場合があるため、ブラウザ側のタブを閉じる操作を案内しています。IPAのスマートフォン偽警告の解説
iPhone・iPadでSafariなどの閲覧中に疑わしいポップアップが出た場合も、表示された電話番号やリンクを使わず、そのページから離れるかタブを閉じます。Appleの案内は、このようなブラウザ内の表示への対処です。端末に出る警告をすべて無視してよい、という意味ではありません。Appleの詐欺への対処案内
編集部の声かけ例:「直そうとして押さなくて大丈夫。いったん一緒に止まろう」。閉じ方が分からないときは、画面内のボタンを次々試すより、保護者が端末の公式ヘルプを別に開いて確認しましょう。

3.AndroidのChromeで繰り返す通知は設定を確認
サイトからの通知だった場合は、AndroidのChromeを自分で開き、右上のメニューから「設定」→「サイトの設定」→「通知」を確認します。Googleのヘルプでは、ここでサイト通知全体のオン・オフを変更できます。止めると必要なお知らせも届かなくなる点に注意してください。Android版Chromeの通知設定
機種やバージョンによって表示名や経路が異なります。特定のサイトだけを止めたい場合は、使っている端末に合う公式手順で通知権限を確認してください。疑わしい通知の本文を押して設定へ進もうとせず、ブラウザの設定から確認するのがこの場面での整理のしかたです。
この手順はAndroid版Chrome向けです。iPhoneのSafariや別のブラウザへそのまま当てはめないでください。また、通知が止まったことと、インストールしたアプリや契約の確認が済んだことは別です。
4.押した後は「開いた・入れた・契約した」を確認
編集部からの確認の提案:「開いただけ?」「アプリを入れた?」「料金の確認や情報入力まで進んだ?」を、覚えている範囲で順に聞きます。責任を追及するためではなく、次に調べる場所を決めるための質問です。分からないところは「不明」のまま残し、推測で埋めなくてかまいません。
不要なアプリを入れた場合、IPAは削除を案内しています。ただし、自動継続課金はアプリの削除だけでは解約されません。Google Playの定期購入、Appleのサブスクリプションなど、契約した経路で登録の有無を別に確認します。IPAのインストール・課金後の対処
Google Playを使うAndroid端末では、Playストアのプロフィールアイコンから「Play プロテクト」を開けます。これはアプリの有害な動作などを確認するGoogleの保護機能で、実際の警告も発します。「ウイルスと書いてある通知は全部偽物」とは教えず、警告のリンクとは別に開いて状況を確かめましょう。確認結果だけであらゆる被害がないと保証することもできません。Google Play プロテクトの説明
Apple Accountのパスワードなどを偽サイトへ入力した可能性がある場合、Appleは速やかなパスワード変更と2ファクタ認証の確認を案内しています。相談先も警告内の番号ではなく、公式サイトから探します。Appleのアカウント保護の案内
5.落ち着いている日に、家族で閉じ方を試しておく
ここからは編集部の提案です。普段の安全なページで、タブを閉じる操作と通知設定の場所を一緒に確認しておくと、困ったときに参照できます。練習に不審なページを開く必要はありません。「困った画面は一人で直さず、途中でも見せていい」を家族の約束にしてみてください。
相談してきたときの最初の一言は、「見せてくれてありがとう」。押してしまった場合も、その後の操作を一緒に確認するところから始めます。子ども自身に本物・偽物の判定を任せきりにせず、判断がつかなければ端末メーカーや使っている保護アプリの公式窓口に確認しましょう。
関連する実用解説:SNSの投票リンクを開く前の確認。こちらは投票を装うリンクへの対応で、今回の通知権限や偽警告とは分けて読めます。
参考資料
- IPA「ブラウザの通知機能から不審サイトに誘導する手口に注意」。公開2021-03-09/更新2026-03-18。
- IPA「スマートフォンの偽セキュリティ警告から自動継続課金アプリのインストールへ誘導する手口にあらためて注意!」。公開2022-10-25。
- Google Chrome ヘルプ「通知を使用してアラートを受け取る」Android版。更新日表示なし。
- Apple「フィッシングメッセージ、偽のサポート電話、その他の詐欺を含むソーシャルエンジニアリングスキームを認識し、対処する」。公開2026-06-22。
- Google Play ヘルプ「Google Play プロテクトを使用してアプリの安全性とデータ プライバシーを確保する」。更新日表示なし。
資料確認日:2026年11月7日。公式の注意喚起と操作案内を基に、スマートフォンを利用する子と保護者向けに整理しました。画面や機能は端末・版によって変わります。個別端末の感染有無を診断する記事ではなく、声かけや家庭での練習は編集部の提案です。









