トップ / 記事

シャボン玉は、なぜ丸くなるの?

同じ量の空気を包むなら、球は表面積が最も小さい形です。 輪についている膜と、空中に離れたシャボン玉では、形を決める条件が違います。

この記事の要点

  • 膜が、できるだけ小さな面積にまとまるため: 同じ量の空気を包むなら、球は表面積が最も小さい形です。
  • 輪の形と、飛んだ後の形を分けて見られる: 輪についている膜と、空中に離れたシャボン玉では、形を決める条件が違います。
  • 実験を増やさず、いつもの遊びで一つ見る: 液の自作やストロー実験をしなくても、大人が作った泡を眺めるだけで話せます。

目次

空中に飛んだシャボン玉を見て、「どうして丸いの?」。まずは「薄い膜が、なるべく小さな面積で中の空気を包もうとするからだよ」と話せます。

幼児には、「中に空気が入っていて、周りに薄い膜があるんだね」と指すところまででも十分です。小学生がもう少し知りたがったら、「同じ量の空気を包むとき、球は表面の面積がいちばん小さい形」と説明を足せます。

「丸い」を、平らな円と立体の球に分けてみる

紙に描いた丸は円ですが、浮かんでいるシャボン玉は奥行きのある立体です。横から見ても丸く見える、球に近い形をしています。

「丸いね」と楽しんでいる子に、その場で「円ではなく球です」と言い直させる必要はありません。「ボールみたいに、向こう側にも丸く続いているね」と、見ているものに言葉を添えられます。

透明なので、手前の膜と奥の膜を同時に意識するのは難しいかもしれません。膜が見えにくければ、「今は輪郭が見えるね」で止めても構いません。触って確かめることを、理解するための必須の手順にしなくてよいでしょう。

球の表面積を計算したり、別の立体と正確に比べたりするのは、もっと後で知りたくなったときの話にできます。ここでは「同じ中身を包むにも、形によって表面の広さが変わる」という入口を置きます。

輪についているときと、離れた後は違う

シャボン玉の道具には、いろいろな形の輪があります。子どもが「この形の泡が出るのかな」と思ったら、「輪にくっついている間と、離れた後を見てみよう」と話せます。

輪の中に張った膜は、輪に支えられています。そこから空気を包んで離れると、その輪の形にとどまる必要がなくなります。空中で自由に浮く一つの泡は、球に近い形へまとまります。科学館の解説

ただし、「どんなときも、完全な球にしかならない」とは言い切りません。ほかの泡に接しているものや、何かに付いた泡には、自由に浮く一つの泡とは違う形が見られます。

いつもの遊びで泡が二つくっついたら、「接しているところはどう見える?」と見ることもできます。くっついた泡を必ず作ろうとして、液や道具を増やす必要はありません。

大人が作ったシャボン玉を安全な場所で眺める子ども
輪を離れた一つの泡が、どんな形に見えるか眺めます。

形を確かめるだけなら、見る役でも楽しめる

以下は、親子で観察するときの編集部の提案です。観察によって理科の成績や集中力が高まると確認された方法ではありません。子どもが泡を追いかけて楽しむ日も、説明を聞きたい日もあります。

丸い形に気づいた

「こっちから見ると、どう見える?」。安全な場所で、目で見る方向を少し変えられます。追いかけて道路へ出ないよう、大人が場所を選びます。

輪と違う形になって驚いた

「道具についていたときと、離れた後で違うね」。先に答えを言って当てさせるより、見えた変化を一緒に言葉にできます。

すぐ割れて見られなかった

「今のはあっという間だったね」。記録を埋めるために何度もやり直さず、今日はそこで終えて構いません。

泡を大きくする競争や、長く残す記録を目標にしなくても、形の疑問は楽しめます。写真を撮らなくても、「丸くなった」と一緒に見たことが、その日の発見になります。

道具と液は、表示を確認して大人が扱う

このページでは、食器用洗剤などを混ぜて液を作る方法や、ストローを液へ入れて吹く実験は紹介しません。遊ぶ場合は、専用品の対象年齢・使い方・注意表示を大人が確認します。

日本中毒情報センターは、シャボン玉液の誤飲があることや、小さな子どもがストローから吸い込んでしまうことに注意を促しています。専門機関の安全情報

吹くことと吸うことの区別が難しい子に、吹く役を練習させる必要はありません。液と道具を大人が管理して、大人が作った泡を見る役にできます。製品の対象年齢に合わない道具を持たせず、口や目に液が入る使い方を避けます。

片付けるときも、飲み物の容器へ液を移し替えず、製品の容器や表示を保ったまま子どもの手が届かない場所で管理できます。事故が起きた場合の対応は、観察の説明とは別です。実際に飲んだり目に入ったりしたときは、製品の表示を手元に置いて専門の相談先や医療機関に確認してください。

しくみの言葉は「表面張力」

液体の表面には、面積を小さくしようとする性質があり、表面張力と呼ばれます。シャボン玉の薄い膜にもこの働きがあります。同じ体積を包む形の中で、表面積が最も小さい球へ向かうことが、丸くなる説明につながります。表面張力の解説

「せっけんを入れると表面張力が強くなるから」と説明するのは逆です。Exploratoriumの解説では、せっけんは水の表面張力を下げ、泡の膜が保たれやすくなることを説明しています。せっけんと膜の解説

ここで参照したのは、米国の科学館による物理現象の解説です。子どもを対象にした学習効果の実験ではありません。また、原典に載る液の調製やストローを使う手順を、そのまま家庭向けに採用したわけでもありません。

名前を覚えたか確かめるより、次に泡を見たとき「輪から離れたところだね」と一緒に眺める。そのくらいの小さな続き方ができます。

参考資料

  • Exploratorium「Why are bubbles round?」科学解説
  • Exploratorium「Sticky Water」表面張力/「Soap」せっけんと泡
  • 公益財団法人日本中毒情報センター「中毒事故の問い合わせが多い家庭内の化学製品」シャボン玉液の項。安全情報

資料確認日:2026年10月14日

親子ジャーナルをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む