この記事の要点
- 真北と磁北は、北を表す異なる基準です。両者の違いだけで、方位磁針の故障とは決められません。
- まず地図の方位表示を確認します。どんな地図でも、紙や画面の上が北とは限りません。
- ずれの大きさは場所によって違います。概念は公式の説明図で確かめられますが、それだけで手元の器具の正常・故障は判定できません。
「地図の北と、方位磁針の北がぴったり合わない。壊れているのかな?」。まず知っておきたいのは、地図で使う真北(しんぽく)と、方位磁針が示す磁北(じほく)は、同じ方向とは限らないことです。
ただし、ずれているから必ず正常という意味でもありません。主に小学校高学年の親子に向けて、二つの北の違いと、確かめる場所を説明します。
地理的な北と、磁石が示す北を分ける
国土地理院の小学5・6年生向けの説明では、地形図の経線に沿った北の向きを真北、磁石が指す北を磁北として示しています。国土地理院「真北と磁北」
「北という名前は同じでも、何を基準にするかが違うんだね」と考えると、地図と方位磁針の違いを話し始められます。どちらか一方が間違っている、とすぐに決めなくてよいのです。
初めて聞く子には、「地理的な北」と「磁石が示す北」という違いから話せます。
紙や画面の上を、そのまま北と思わない
地図を見るときは、北を示す矢印や方位の表示を確かめます。案内図には見やすい方向で描かれたものがあり、画面上の地図も回転させている場合があります。
そのため、「方位磁針の針が紙の上を向かない」という観察だけでは、真北と磁北のずれを見たことにはなりません。地図の向きと、二つの北の違いを分けて考えます。
親子で資料を読むなら、「この矢印は何の北だろう」と、図の説明に戻れます。方位表示が見当たらない地図で、北を当てる課題にしなくても構いません。

磁北の向きは、場所によっても違う
国土地理院の地理院地図の使い方では、日本付近の磁北は真北から西側にずれ、その大きさは場所によって変わると説明しています。一つの場所で見たずれを、ほかの場所でも同じ値だとは考えません。国土地理院「方位や磁北を知る」
公式案内には、地理院地図で磁北線を表示する機能も紹介されています。親子で興味があれば、まず案内ページの説明図を見て、「地図で基準にする北と、別の向きの線があるね」と確かめられます。
比較するときは、どの場所の説明図かにも目を向けます。「ここでのずれが、ほかの町でも同じとは限らないんだね」と確かめられます。
手元の器具については、説明書を確かめる
「二つの北が違うことが分かった。でも、うちの方位磁針は大丈夫?」という問いには、この記事の資料だけでは答えられません。
実物を使う場合は、大人が製品の説明書で使い方や使用環境を確認します。表示が安定しないなどの疑問は、メーカーの案内を確かめましょう。針を無理に動かしたり、分解したりして判断しません。
スマートフォンと比べる場合も、アプリや設定によって何の北を表示しているか確かめます。
道具が手元になければ、公式の説明図で二つの北を見比べられます。
資料の対象と、ここで分かること
参照したのは、国土地理院の小学5・6年生向け解説と、地理院地図の機能案内です。家庭での声かけは編集部の提案です。
ずれの大きさは地域によって異なり、参照ページの更新日も明記されていないため、例示の角度を現在値として引用していません。
地図の方位表示と、磁北の説明を分けて見る。それでも器具の動きが気になれば、説明書へ戻る。この順で、疑問を一つずつ確かめられます。
参考資料
資料確認日:2026年10月14日









