この記事の要点
- 「よく見て」より、見る範囲を一つに: 「この棚の一段を見よう」と、今探す場所を具体的にできます。
- 見た場所を、親子で共有する: 棚の端から順に見るなど、次にどこを見るかを一緒に選べます。決まった方向を守らせる訓練にする必要はありません。
- 見つからないことを、やる気の問題と決めない: 大人に見える物でも、子どもがすぐ見つけられるとは限りません。急ぐ日は、場所を教えて終えられます。
「おもちゃの車がない」と言うけれど、棚を見ると置いてある。そんなときは、「ちゃんと探して」より、「この一段を、一緒に見ようか」と範囲を狭められます。
物が目に入る場所にあることと、いくつもの物の中から見つけることには違いがあります。幼児から小学生の探し物で、大人が少し手を貸す場面を考えます。
まず、何を探すのかをそろえる
大人は青い車を探しているつもりでも、子どもは別の車を思い浮かべているかもしれません。「青い小さい車のこと?」と、探す物を先に確かめられます。
最後に使った場所を尋ねる方法もありますが、覚えていなければ「じゃあ、一緒にここから見よう」で進めます。「どこに置いたの」と聞き続けることを、探し始める条件にはしません。
「いつものところにあるはず」と大人が思っていても、本当にそこにあるかは別です。子どもが見落としたと決めず、大人も手元を確かめます。
部屋全部ではなく、棚の一段から
「部屋を探して」では、始める場所も、見終えた範囲も曖昧です。「ここにある物を、端から順に見てみよう」と、一段や一つのかごを選べます。
例えば、棚の端から、隣の物へと目を移す。「ここまでは見たね。次はこっち」と、今見た範囲を共有するやり方です。必ず左から始める、同じ速さで探す、といった決まりにはしなくて構いません。
物が重なっているなら、大人が一つずつよけて見えるようにする方法もあります。部屋全体を片付け終えなくても、探している場所だけ確かめられます。

見つけた場所も、短く伝えられる
大人が先に見つけたら、「この本の隣にあったよ」と位置を示せます。「ほら、目の前にあったでしょう」と、見つからなかったことを責める言い方にしなくてよいでしょう。
以下は編集部の提案です。この順番で探す家庭ほど探し物が減る、と実証された手順ではありません。
高い棚、家具の裏、重い箱の移動などは、大人が扱います。子どもが登ったり、狭いところへ入ったりして探す必要はありません。
見つからない日は、そこで区切って代わりの物を使える場合もあります。何分で見つけたかを毎回測らず、そのときの目的に合わせて手を貸せます。
研究では、探す順序と見つける成績に関連があった
Woodsらの2013年の研究には、2歳から17歳までの子ども134人が参加しました。紙に散らばったリンゴの絵に印を付ける課題と、画面上の複数の図形から赤い丸を探す課題を行っています。原著の書誌と要旨
紙の上を一定の方向にたどる傾向など、探し方を表す指標には年齢との関連がありました。また、紙での探す順序を表す一部の指標は、色と形の両方を見分ける画面課題の正答率と関連していました。すべての指標で同じ関連があったわけではありません。
これは年齢の違う子どもを比べた研究です。順に探すよう教えることで家庭の探し物が上手になる、と確認した介入ではありません。課題を完了しなかった子や、回答基準を満たさなかった子のデータは、分析によって除かれています。
米国の研究チームによる、紙と画面を用いた課題であり、実際の子ども部屋で探す場面とは違います。一回見つけられないことから、注意力や発達の状態を判断するための研究でもありません。
大人には簡単に見つかっても、同じ探し方をすぐ共有できるとは限らない。「今はこの一段」と範囲を見せ、必要なら一緒に探す。そのくらいの手助けから選べます。









