トップ / 記事

おこづかいを始めるなら、金額より先に何を決める?

おこづかいを始めるときは、何を買うお金か、いつ渡すか、困ったときどうするかを親子で確認。金額の相場に合わせず、家庭に合う小さな約束から考える方法を紹介します。

この記事の要点

  • まず「何を買うお金か」を決める: 子どもが選べる物と、家族が用意する物を分けて考えます。同じ金額でも、任せる範囲が違えば使い方も変わります。
  • 渡すタイミングと、困ったときの相談先を確認する: 毎週・毎月・必要なときなど、家庭に合う形で。足りない、なくした、予定が変わったときは、どう話すかも決められます。
  • 使ったあとは、残りと次の予定を一緒に見る: 正確な帳簿を完成させることより、何に使い、どうしたかったかを話すきっかけにできます。

目次

「友だちは、おこづかいをもらっているんだって」。子どものひと言から、いつ、いくら渡すか悩むことがあります。

始めるなら、金額を比べる前に「このお金で何をするのか」を親子でそろえると、約束が分かりやすくなります。ここでは、小学生のおこづかいを考える家庭に向けて、最初に確認したいことを紹介します。定期的に渡す制度を、今すぐ始める必要はありません。

おこづかいで買う物と、家族が用意する物を分ける

例えば、「自分で選ぶシールはおこづかいから。学校で必要なノートは家族が用意する」という分け方があります。これは一例で、文房具をどこまで本人に任せるかなど、家庭によって違ってかまいません。

大切なのは、買ったあとで初めて「それも自分のお金で払って」と言われる状態を減らすことです。迷いそうな物があれば、買う前に相談できるようにしておきましょう。

「友だちはもっと多い」と言われたときも、同じ金額にそろえる前に、何をそのお金から買う約束なのかを確かめられます。家計の事情を詳しく説明しなくても、「うちは、この使い方で考えているよ」と伝えられます。

渡す日と、相談するときを決めておく

毎週、毎月、必要なとき。その形には、家族の都合や子どもが扱いやすい期間を合わせてよいでしょう。金融広報中央委員会の家庭向け資料も、定額制や手伝いに対する報酬制などを、家庭の方針に合わせて選ぶものとして紹介しています。家庭での金融教育の資料

最初に決めた方法が合わなければ、次に渡すときから相談し直せます。約束を変えるときは、子どもにも分かるように伝えます。

使える範囲

「何は自分で選んで買える? 買う前に相談する物はある?」を一緒に確かめます。

渡すタイミング

次はいつ、どんなときに渡すかを伝えます。定期制でなければ、その都度話す方法もあります。

困ったとき

「なくしたら知らせてね」「足りなくなったら、まず相談しよう」など、話し始める約束を作れます。

お金が足りないことと、学校や生活で必要な物が足りないことは分けて扱います。必要な物まで我慢させて、失敗を経験させる必要はありません。何を家族が用意し、何を本人が選ぶのかを、もう一度確認する機会にできます。

「何に使った?」は、取り調べにしなくていい

使ったあとに、財布の残りや記録を一緒に見ます。「これを買いたかったんだね」「次に欲しい物があるなら、どうしようか」。お金を残すことだけを正解にせず、本人がどう使いたかったかを聞けます。

親子が机で小さな財布と簡単な記録用紙を見ながら、買いたい物の絵を指して相談している場面。
何に使うお金か、使ったあと何を確かめるか。家庭の約束を一緒に決められます。

記録するなら、日付、買った物、使った額など、親子で扱える項目から。書くのが負担なら、大人が手を貸せます。専用の帳面を新しく買わず、手元の紙で始めてもよいでしょう。

残高が合わないときも、すぐに叱ったり、思い出すまで問い続けたりしなくて構いません。金融広報中央委員会のこづかい帳ガイドでは、使い道が分からない分は、そのことを記して続ける考え方が示されています。こづかい帳のガイド

定期的なおこづかいがない家庭でも、話せることはある

米国の消費者金融保護局は、子どもがおこづかいや贈り物としてお金を受け取るとき、その使い方の予定を話すことや、家庭ごとの事情を伝えることを案内しています。保護者向けの案内

定期制にせず、必要なときに一緒に買い物をする家庭もあるでしょう。その場で「今日はこの中から選ぼう」「買うと、残りはこれだけだね」と話す方法もあります。

始める年齢や金額を、よその家庭とそろえなくてもかまいません。家族が続けられる範囲と、子どもに任せたいことが合っているかを見ていきましょう。

資料は、家庭で考えるための手引き

参照したのは、日本と米国の公的な金融教育資料です。特定の渡し方や金額によって、将来の貯蓄や成績が必ず良くなると示した実験ではありません。

ここで紹介した約束の文例も、編集部が家庭での相談用に作ったものです。「月にいくらが正解」「毎日記帳しなければならない」と決めるためのものではありません。子どもが困ったときに話せる、小さな約束から考えてみてください。

参考資料

  • 金融広報中央委員会(2024)「子どもにどう教えればいい?家庭で行う金融教育の基本」幼児期〜小学生の金融教育。本文(「知るぽると」は公式アーカイブ)
  • 金融広報中央委員会「『こづかい帳』をご指導いただくにあたって」。本文
  • Consumer Financial Protection Bureau, “School-age children and earning.” 本文

親子ジャーナルをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む