この記事の要点
- 誰も見ていない時間なら、一度消してみる: 子どもが遊び始めたときなど、生活の一場面から試せます。家中を一日静かにする必要はありません。
- 家族が見たい時間は、遊ぶ場所や時間を相談する: テレビを楽しむ人の予定も聞きながら、できる範囲で調整します。別室へ移す場合も、必要な見守りは続けます。
- 消した後に遊びが続かなくても、失敗ではない: 集中時間を測ったり、長く遊ぶよう求めたりせず、いつもの遊び方を見ていられます。
子どもは床でおもちゃ遊び。テレビはついているけれど、画面をじっと見ているわけではありません。このままでもよいのか、気になることがあります。
まず試せるのは、誰も見ていない時間にテレビを消すことです。主に1〜3歳くらいの子どもが、テレビと同じ部屋で遊ぶ場面を考えます。
見ている人がいるか、先に確かめる
番組が終わった後もそのまま、朝につけてから誰も見ていない。そんな時間なら、いったん消しておけます。子どもの遊びが続かない原因を調べ切ってからでなくても、試せる調整です。
「今は積み木で遊ぶから、テレビはおしまいにしよう」と、必要ならひと言添えます。消した分を埋めようとして、大人がすぐ新しい遊びを用意する必要はありません。
一方、家族が番組を見ているなら、何も聞かずに消す前に相談します。テレビは家族の楽しみや情報を得る手段でもあります。誰も見ていない時間と、見たい人がいる時間を分けて考えられます。

見たい人と、遊びたい人がいるとき
大人やきょうだいが番組を楽しみたいときは、遊ぶ場所を少し変える、番組が終わってから同じ場所を使うなど、その家でできる方法を相談できます。
ただし、幼い子を別室へ移して一人にすればよい、ということではありません。遊ぶ物や部屋の安全を確かめ、年齢や場面に応じた見守りを続けます。部屋が一つしかなくても、テレビをつける時間を話し合う方法はあります。
音量を下げたり、画面の向きを変えたりする工夫も考えられますが、後半の実験でそれぞれの効果を比べたわけではありません。「この設定なら影響ゼロ」と決めず、無理なくできることを選びましょう。
子どもの集中時間を採点しなくていい
テレビを消した後、長く同じ物で遊ぶ日もあれば、すぐ別のおもちゃへ移る日もあるでしょう。眠さや興味、遊びの途中で思いついたことなど、その場にはいろいろな条件があります。
「消してあげたのに、集中しない」と言うための方法ではありません。ストップウォッチを使ったり、昨日と比べたりせずに過ごせます。
これまでつけていた時間を振り返って、心配を増やす必要もありません。気になるなら、今日、誰も見ていない一場面から変えられます。
研究では、テレビのある時間とない時間を比べた
2008年の米国の実験では、1・2・3歳の子ども計50人が、保護者のいる部屋で一時間おもちゃ遊びをしました。約30分は大人向けのクイズ番組と広告を流し、残りの約30分はテレビを消しています。つける順番は無作為に分けました。著者公開の原文
テレビがついていた時間のうち、子どもが画面を見た時間は平均で約5%でした。それでもテレビがついている条件では、一つの遊びが続く時間や、集中が続く一回の長さが短くなりました。一方、遊びのうち集中していた時間の割合と、遊びの成熟度の平均には、テレビの有無による有意差はありませんでした。
この研究が確かめたのは、限られた実験室での短い時間の違いです。保護者は自分から遊びに加わらないよう頼まれており、普段の家庭そのものではありません。特定の番組を使った50人の結果から、テレビのつけっぱなしが長期の発達や学力に与える影響を決めることはできません。
また、子ども向け番組を一緒に楽しむ場面や、音楽だけを流す場面を比べた実験でもありません。家庭では、研究の秒数を目標にせず、使っていないテレビを消すという小さな選択肢として考えられます。
参考資料
- Schmidt, M. E. ほか(2008)The Effects of Background Television on the Toy Play Behavior of Very Young Children. Child Development, 79(4), 1137–1151. 論文情報









