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影が大きくなるのはなぜ? 家の中で楽しむ光と影の遊び

同じ手なのに、影が大きくなるのはなぜ? 小型LED懐中電灯と手や厚紙で、位置による影の違いを楽しむ方法を紹介します。強い光や特別な装置を使わず、安全に短く遊べる入り口です。

この記事の要点

  • 明かり、物、壁の三つがあれば始められる: 大人が扱う小型LED懐中電灯と、手や厚紙で。顔や目には光を向けません。
  • 同じ物でも、置く場所で影の大きさが変わる: 明かりと壁を動かさず、その間で物を動かすと、違いを見つけやすくなります。
  • 上手な影絵や、正しい説明を完成させなくていい: 大きくなった、形が変わった。その発見を楽しみ、短く終えてもかまいません。

目次

壁に映った手の影が、手を動かすと大きくなった。「手は同じなのに、どうして?」。光と影の遊びは、そんな身近な変化を楽しむところから始められます。

最初から動物の形を上手に作ったり、影の仕組みを説明したりする必要はありません。ここでは、大人と一緒に家の中で遊ぶ、簡単な入り口を紹介します。

小さな明かり一つと、手から始める

使うのは、熱くならないことを大人が確認した小型のLED懐中電灯と、影を映せる壁や大きな紙です。高出力のライト、レーザー、火を使う道具は選びません。明かりを分解したり、部品を外したりする必要もありません。

部屋を真っ暗にせず、足元や周りの物が見える明るさで始めます。大人が壁へ光を向け、子どもは光と壁の間に手を入れてみましょう。光源をのぞき込まず、人や動物の顔・目にも光を向けないようにします。

手の影が見えたら、指を開いたり閉じたりするだけで形が変わります。小さな部品を用意しなくても、まず自分の手で遊べます。

影を大きくしたいときは、手をどちらへ動かす?

明かりと壁の位置をそのままにして、間にある手をゆっくり動かします。手をライトのほうへ近づけると、壁の影は大きくなりやすく、壁のほうへ近づけると小さくなります。ライトに手を触れさせず、間をあけて動かしましょう。

同じことは、丸や四角の厚紙でも試せます。大人があらかじめ用意した厚紙を、壁とだいたい平行に持つと、大きさの変化を見やすくなります。持つ向きまで変えると、形も変わって見えます。

大人が壁へ小型懐中電灯を向け、子どもが光と壁の間に丸い厚紙を持ち、壁に映る大きな丸い影を見ている場面。
明かりと壁の位置をそのままにして、間の物を動かすと影の大きさが変わります。

「大きくなったね」「壁の近くでは小さいね」と、一緒に見えたことを言ってみます。先に答えを当てるテストにせず、動かしてから気づいても大丈夫です。

なぜ、同じ物の影が大きくなるの?

影は、物が光をさえぎり、その向こうへ光が届きにくくなった部分です。懐中電灯から広がる光の中で、物をライトへ近づけると、壁に届くはずの光を、より広い範囲でさえぎる配置になります。

国際天文学連合の教育サイトastroEDUにある「Light Play」も、光源へ物を近づけると影が大きくなることを、光と物の関わりとして紹介しています。Light Playの教材

子どもには、「明かりと壁の間で、手が光を止めているんだね」くらいの説明からで構いません。言葉で分からなくても、もう一度ゆっくり動かして眺められます。

はっきり映らないときも、ライトを強くしなくていい

影のふちは、ぼんやりしたり、重なって見えたりすることがあります。ライトの光り方や、部屋のほかの明かりも関わります。

米国の科学館Exploratoriumの教材では、小さな光源がくっきりした影を作りやすい一方、複数のLEDなどでは影の見え方が変わることが説明されています。光と影の教材PDF

まずは、何も置かれていない壁の一部分へ光を向け、手を壁に近づけてみます。見えにくいからと、強いライトへ替えたり、機器のカバーを外したりしなくて大丈夫です。手元の道具で見える影を楽しむ、別の日にする、という終え方もあります。

影が見えたら

指を開く、閉じる。手の形と壁の形が一緒に変わるところを楽しみます。

大きさが気になったら

ライトと壁を動かさず、手や厚紙をその間で動かします。手だけでは比べづらければ、簡単な形の厚紙でも。

物語にしたくなったら

影を登場人物にして、動かして遊べます。動物の正しい形や、決まった結末は要りません。

遊びの教材と、発達の効果は分けて考える

Exploratoriumの資料は、影の大きさや形を変えたり、影で物語を作ったりする遊びの案を示しています。astroEDUの「Light Play」は、主に6〜14歳のグループを想定した、イタリアで開発された教育活動です。本文ではそのうち、光をさえぎる物と影の大きさの説明を参照しました。

どちらも、この短い家庭の遊びで子どもの能力がどれだけ伸びるかを検証した研究ではありません。元の教材には、複数の道具や長い制作時間を使う活動もありますが、それを全部家庭で再現する必要はありません。

ここで紹介した小型LEDライトと手・厚紙だけの方法は、家庭向けに範囲を絞った編集部の提案です。暗さが嫌ならやめても、影を一回動かして終えても構いません。「手と違う大きさになったね」と同じ変化を眺める、その時間を楽しめます。

参考資料

  • Exploratorium, The Tinkering Studio「Light and Shadow Starter Cards」。光をさえぎる活動と、光源による影の見え方を参照。
  • Ricciardi, S., Rini, S., & Villa, F.(2023)「Light Play」astroEDU, 2312(DOI: 10.14586/astroEDU/2312)。公開:2023年12月12日。

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