この記事の要点
- 変えたい内容を、一つだけ確かめる: 順番、点の数、終わり方など、どこを変えたいのか聞きます。「ルールを変えたい」という提案自体は受け取れます。
- 一緒に遊ぶ人へ、変更する前に聞く: 自分だけの遊びと、みんなで決めた遊びを分けて考えます。ほかの人が同意していると決めつけず、希望を確かめます。
- いつから変えるかも決める: 次の一回から試す、今の回はそのまま終えるなど、区切りを作れます。決まらなければ休んでも大丈夫です。
目次
順番に積み木を置いて遊んでいたら、子どもが「今度は二つ置いていいことにしよう」と言い出した。途中でルールを変えたら、何でもありになってしまうのでしょうか。
変えたいという提案を聞くことと、すぐに変更することは分けて考えられます。この記事では、主に4〜7歳ごろの子どもと、家庭や友だち同士で作った遊びの決まりを相談する場面を考えます。
まず、「何を変えたい?」と聞く
「ルールを変えたい」の中身は、順番を増やしたい、時間を短くしたい、違う道具を使いたいなど、さまざまです。「今は一人一つずつだね。二つずつにしたいの?」と、変えたい部分を短く確かめます。
理由を話せそうなら聞けますが、説明できるまで問い詰めなくて構いません。「長く待つのが嫌なのかな」「別の積み方を試したいのかな」と、親が考えたことは決めつけずに確かめます。
単に決まりを忘れた場合なら、変更の相談ではなく、今の遊び方をもう一度示すだけで済むこともあります。
自分だけの遊びか、一緒に決めた遊びか
一人で作っている自分の遊びなら、安全な範囲で、途中から遊び方を変えられます。赤い積み木だけを積んでいたけれど、今度は青も入れる。それだけで、必ず決まりを守る練習へ変える必要はありません。
一方、一緒に遊んでいる人がいるなら、その人も今の決まりで動いています。「変える前に、みんなにも聞こう」と区切れます。
「最初に考えた子が、ずっと全部決めてよい」とする必要もありません。これから一緒に続ける遊びの変更として、参加している人の希望を確かめます。大人が思いついた変更でも、先に伝えられます。

「何に変えるか」と「いつから」をそろえる
「二つ置いていい」に賛成していても、今の人から変えるのか、次の回から変えるのかで食い違うことがあります。
「次の回は、全員二つずつ置く。それでいい?」と、内容と始める時点を一緒に言えます。記録が必要なら、短くメモしておく程度で十分です。長い規則表を作る必要はありません。
今までの点数を後から変えたり、終わった結果だけを別の決まりで数え直したりする場合も、勝手に進めず、何が変わるのかを確かめます。
安全の決まりは、遊びの変更と分けておく
相談できるのは、その場の人たちで変えられる遊び方です。「押してもよい」「危ない場所へ入ってよい」といった変更は、みんなが賛成したとしても採用しません。
施設や園・学校で決められた使い方があるなら、その場だけで変更せず、担当の大人へ確認します。親は、変えられるところと変えられないところを短く示す役になれます。
研究では、ルールを決めた経緯が判断に関わっていた
ZhaoとKushnirの2018年の論文は、米国の4〜7歳児を対象にした三つの研究です。研究1では79人が、子ども一人、大人、子どもたちの合意のいずれかでルールが決まる映像を見て、誰が変更できるか答えました。
回答は、誰がどのように決めたかによって異なりました。みんなで決めた場合には、ほかの参加者の同意に触れる説明も見られました。別の研究で説明の仕方を変えると年齢差が再現されず、「何歳なら合意を理解する」と単純に区切れる結果ではありません。研究本文
対象は主に欧州系で、比較的経済的に恵まれた家庭の子どもでした。映像への回答を調べたもので、実際にもめている場面や、家庭での声かけの効果を検証した研究ではありません。
この記事の相談の手順は編集部の提案です。ルールの変更を毎回、話し合いの練習にしなくても大丈夫です。「誰と遊んでいるか」「いつから変えるか」を一度確かめて、その日の遊びを選び直せます。
参考文献
- Zhao, X., & Kushnir, T.(2018)Young children consider individual authority and collective agreement when deciding who can change rules. Journal of Experimental Child Psychology, 165, 101–116.









