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3歳の癇癪がつらい。起きているときと、落ち着いたあとにできること

3歳前後の癇癪がつらいとき、泣いている最中の安全と短い声かけ、落ち着いたあとの振り返りを分けて考えます。外出の切り上げ、親の交代、相談の準備も紹介します。

この記事の要点

  • 泣き叫んでいる最中は、理由を聞き切ろうとせず、安全を確かめ、伝える言葉を短くします。
  • 外出を切り上げる、大人が交代するなど、子どもと親の負担を減らす選択肢もあります。
  • 落ち着いてから、直前の出来事や次に手伝えることを一つ考えます。つらさや心配がある段階で相談してかまいません。

目次

  1. 泣き叫んでいる最中は、安全と短い言葉を優先する
  2. 外出先では、予定を切り上げる選択もある
  3. 落ち着いたあとに、次に手伝えることを一つ考える
  4. 親が疲れ切っていることも、相談してよい
  5. 研究では、頻度に加えて起こり方も調べている
  6. 相談には、困った場面を一つ持っていく
  7. 参考資料

子どもが大声で泣き、何を言っても届かない。やっと収まっても、親のほうはぐったりしている。3歳前後の癇癪への対応が重なると、次の外出まで気が重くなることがあります。

そんなとき、泣いている間に理由を聞き出し、最後まで納得してもらうことを、その場の目標にしなくてもよいでしょう。まず安全を確かめ、必要なことを短く伝える。話をするのは、親子に余裕が戻ってからに分けられます。

ここでは主に2〜4歳、とくに3歳前後の家庭で選べる関わりを考えます。毎回うまく収めることを親だけに求めず、手を借りる方法も含めます。

泣き叫んでいる最中は、安全と短い言葉を優先する

最初に見るのは、子ども自身や近くの人がけがをしそうかどうかです。近くの割れ物を遠ざける、きょうだいを別の大人に見てもらうなど、その場でできる安全の確保を優先します。道路や階段の近くなど、一人で対応するのが難しければ、周囲の大人に助けを求めます。

3歳前後の子どもが安全な居間のラグに座って泣き、保護者が少し間隔を空けて同じ床に座り、穏やかに子どもの様子を見ている手描きのイラスト。

話しかけるときは、説明をいくつも重ねず、「嫌だったね」「ここで一緒に休もう」など、今伝えたいことに絞ります。物を投げそうなら「投げると危ないよ」と、安全に関わることを短く伝えます。声をかけただけで危険がなくなるわけではないので、周囲の様子も引き続き確かめます。

「どうして泣くの」「さっき約束したでしょう」と答えや反省を求め続けると、親も言うことが増えてしまいます。返事ができないときは、質問を追加せず、話し合いをあとに回せます。

米国小児科学会の解説では、まず安全と落ち着きを支え、その後に出来事を考える順序が紹介されています。画面利用を終える場面の別の解説でも、癇癪の最中の長い説教を避け、短い言葉を使うことが勧められています。ここで挙げた日本語の声かけは、家庭で使うときの一例です。落ち着きと対話についての解説、画面を終える場面の解説

外出先では、予定を切り上げる選択もある

お店で泣き叫び始めると、人の視線や、済ませたい用事が気になり、急いで泣きやませたくなるかもしれません。英国のNHSも、買い物の場面では親が気まずさを感じ、落ち着きにくくなることに触れ、買い物を短くするよう案内しています。NHSの癇癪についての案内

その日の用事を全部終えるのが難しければ、「今日は帰ろう」と切り上げてもかまいません。同伴者がいれば、一人が子どもと過ごし、もう一人が会計や荷物を引き受ける方法もあります。大人が一人なら、店員に「子どもへの対応が必要なので、買い物を中断したいです」と伝える選択肢があります。

休める場所へ移る場合も、そこが安全で、親が子どもの様子を見られるかを確かめます。泣きやむまで買い物を続ける、周囲に事情を詳しく説明する、といったことまで一度に引き受けなくてよいのです。

次の外出では、買う物を少なくする、用事を一つにするなど、親にも無理のない変更を一つ選べます。その工夫で毎回癇癪を防げるとは限りませんが、途中で帰れる予定にしておくことはできます。

落ち着いたあとに、次に手伝えることを一つ考える

話せる余裕が戻ってきたら、直前の出来事を短く振り返ります。「もっと見たかったのかな」「急に帰ると言われて嫌だった?」と、思い当たることを確かめる例があります。子どもが違うと言えば受け取り、答えが出なければ、その日は分からないままでもかまいません。

NHSは、疲れや空腹などが背景にある可能性を挙げています。毎回の原因と決めつけず、「今日は昼寝が短かった」「食事の時間がずれていた」など、大人が分かる事実から考えられます。NHSの案内

たとえば、眠そうな時間に用事を重ねていたなら、次は予定を減らす。自分でやりたかった作業で困っていたなら、「次はどこを手伝おうか」と聞いてみる。全部を変えるより、一つだけ選ぶほうが、その家庭で続けられるかを考えやすいでしょう。

本人がまだ説明できないときに、理由を選ばせ続ける必要はありません。大人が「次は先に休めるようにしよう」と予定を見直すこともできます。落ち着いた後の会話を、必ず謝らせる時間や、長い反省会にしなくてもよいでしょう。

親が疲れ切っていることも、相談してよい

癇癪のたびに、穏やかな声を保つのは難しいものです。「また始まった」と感じた時点で、交代できる人がいれば頼めます。米国小児科学会の保護者向け情報でも、親の苛立ちが強くなったときに、別の保護者や友人と交代することが提案されています。親の休息と交代について

頼む内容は「少し代わって」でもよいですし、「今は子どもを見ていてほしい。私は荷物を片付ける」と具体的にしてもよいでしょう。交代する大人同士で、その場で子育て方針の議論を始める必要はありません。

頼れる人がすぐそばにいない場合は、その事情も相談先へ伝えてください。「外出が怖くなった」「夕方になると自分も怒鳴りそうになる」「ほぼ一人で対応している」は、子どもの行動と同じように伝えてよい情報です。

子育てや親子関係の悩みを相談する窓口には、こども家庭庁が案内する「親子のための相談LINE」もあります。受付時間などは自治体によって異なるため、利用前にお住まいの地域の案内を確認します。親子のための相談LINE

研究では、頻度に加えて起こり方も調べている

2012年の米国の研究は、シカゴ周辺の小児科5施設で募集した3〜5歳の子ども1,490人について、保護者に過去1か月の様子を尋ねました。癇癪の頻度だけでなく、どんなきっかけで起こるか、誰といるときか、長引くか、物を壊すなどの行動があるかも調べています。原著の情報と全文へのリンク

研究では、頻度と行動の特徴の両方が、怒りの調節の難しさを捉える材料になっていました。「癇癪があるかないか」だけでは、子どもの様子を十分に表せないという見方につながります。

ただし、これは対処法を比べた実験ではありません。保護者による一度の報告が基になっており、著者も、臨床的な評価や他の情報による検証が必要だとしています。対象に2歳児は含まれず、日本の家庭で同じ結果になるかも、この研究だけでは分かりません。

この記事の声かけをすれば癇癪が減る、何回までなら心配ない、と結論づけることはできません。研究から取り入れたいのは、回数だけで判断を終えず、起きた状況や日々の困りごとも相談で共有する視点です。

相談には、困った場面を一つ持っていく

子どもの様子が気になるときや、家庭だけでの対応がつらいときは、自治体の子育て・発達相談窓口や、かかりつけの小児科に相談できます。たとえば川口市の子ども発達相談センターは、強い癇癪を相談できる内容の一つに挙げています。窓口名や利用条件は地域によって違うため、お住まいの自治体の案内で確認してください。川口市の相談案内

相談のために、すべての癇癪を詳しく記録しなくてもかまいません。まずは最近困った一場面について、分かる範囲で次のことを伝えられます。

  • どこで、何をしているときに始まったか
  • どんな行動があり、何が難しかったか
  • どのように落ち着いたか、親や家族はどれくらい困っているか

「買い物中に泣き叫び、会計を続けられませんでした。私も余裕がなく、外出をためらっています」といった伝え方でも、話を始められます。正確な回数や時間が分からなくても、そのことを含めて相談できます。

今まさに誰かがけがをしそうで安全を保てないときは、振り返りや記録より、その場で助けを求めることを優先してください。今日できることは、安全を確かめることかもしれませんし、相談先を一つ見つけることかもしれません。親子が抱えている困りごとから、次の一歩を選べます。

参考資料

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