国民年金の産前産後免除|4か月・6か月の対象期間と届出方法

この記事の要点

  • 国民年金の第1号被保険者が対象。出産前後の4か月分、多胎妊娠は6か月分の保険料が免除されます。任意加入期間は対象外です。
  • 免除された期間は保険料を納付したものとして老齢基礎年金額に反映されます。一般の免除・猶予を受けている場合も届出できます。
  • 届出は出産予定日の6か月前から。出産後も手続きでき、納付済みの対象期間分は還付されます。

目次

自営業、フリーランス、学生などで国民年金に加入している方は、妊娠・出産時に「産前産後免除」の届出を確認しましょう。この記事では全国共通の制度と必要書類を整理し、住民登録先の国民年金担当窓口や郵送、マイナポータルでの届出方法を紹介します。

誰が対象?第1号被保険者と出産の条件

対象は、国民年金第1号被保険者で、2019年2月1日以降に出産した方です。ここでいう出産は妊娠85日(4か月)以上で、死産・流産・早産を含みます。制度は2019年4月に始まっており、免除対象となる保険料も2019年4月分以降です。

厚生年金に加入している第2号被保険者や、その配偶者として扶養されている第3号被保険者は、この国民年金の届出の対象ではありません。また、国民年金の任意加入期間も対象外です。

仕事を辞めた、扶養から外れたなどで加入区分が変わった方は、産前産後の各月にどの制度に加入していたかを窓口で確認してください。国民健康保険の軽減や、勤務先の健康保険・厚生年金の保険料免除は別の手続きです。

何月から何月まで免除される?

妊娠の区分対象となる期間出産予定月が1月の例
単胎出産予定月または出産月の前月から4か月12月〜翌年3月の4か月
多胎出産予定月または出産月の3か月前から6か月10月〜翌年3月の6か月
期間の数え方の例です。出産後の届出では、実際の出産月を基準にします。

日数で「産前何日・産後何日」と数える仕組みではなく、保険料の月単位で対象期間を決めます。出産予定日が変わった、予定月と実際の出産月が違ったなど、届出内容の確認が必要な場合は国民年金担当窓口に問い合わせましょう。

妊娠中の人とパートナーが自宅のテーブルで書類を整理する様子
出産予定日と加入区分を確認し、必要な資料を準備しましょう(イメージ)。

年金額は減る?納付済み・免除済みの場合は

この制度で認められた産前産後期間は、保険料を納付したものとして老齢基礎年金の受給額に反映されます。保険料を払わない期間を、単なる未納にする制度ではありません。

すでに経済的な理由による保険料免除・納付猶予や学生納付特例が承認されていても、産前産後免除の届出ができます。産前産後の対象期間に該当する方は、通常の免除等を受けているから不要と決めず、別に確認してください。

対象期間分の保険料をすでに納付・前納していた場合は、その分が還付されます。口座振替やクレジットカードで前納している方は、期間前後の振替方法が変わることがあるため、年金事務所に確認してください。

産前産後免除中も付加保険料を納付することはできます。付加保険料の加入や変更を希望する場合は、その手続きも窓口に確認してください。

いつ届け出る?必要な書類の基本

出産予定日の6か月前から届出できます。出産後の届出も可能で、日本年金機構のリーフレットは「出産後の届出はいつでも可能」と案内しています。過去の出産について相談する場合も、2019年の制度開始と対象期間の条件は確認が必要です。

基本となる書類は「国民年金被保険者関係届書(申出書)」です。紙の様式は日本年金機構の案内から取得でき、市区町村や年金事務所の窓口にも備え付けられています。本人確認・番号確認に加え、状況に応じて次の資料を準備します。

届出する状況出産等の確認資料
出産前母子健康手帳や医療機関の証明書など、出産予定日と単胎・多胎を確認できるもの
出産後原則として確認書類の添付は不要。ただし子と別世帯の場合は、出産日と親子関係を確認できる出生証明書等が必要
死産・流産等原則添付不要の扱いにはせず、母子健康手帳、医療機関の証明書、死産証明書等、状況に合う確認資料を窓口に確認
提出方法や状況により必要な確認資料が異なります。すべての書類を一式そろえるという意味ではありません。

日本年金機構は、出産後に添付を省略すると審査・認定まで1か月程度かかる場合があると案内しています。出産後間もない届出では、確認中に行き違いで納付案内が届く場合もあります。届出済みなのに案内が来たときは、自己判断で放置せず年金事務所に確認してください。

マイナポータルで電子申請する場合

マイナポータルから「産前産後免除該当届」を申請できます。日本年金機構のリーフレットでは、次の流れが案内されています。画面の名称や配置は変更されることがあるため、現在の案内に従ってください。

  1. スマートフォンとマイナンバーカード等、マイナポータルへログインできる環境を用意します。
  2. マイナポータルの「年金」から、国民年金に加入する方・加入中の方の手続きへ進み、「産前産後の保険料免除」を選びます。
  3. 対象の手続き「産前産後免除該当届」で、出産予定日または出産日、単胎・多胎の別などを入力します。
  4. 出産前など添付が必要な場合は、母子健康手帳等の該当部分を画像で添付し、内容を確認して申請します。

電子申請が難しい場合は、窓口や郵送も利用できます。マイナンバーや本人確認書類の画像は、公式の申請先にのみ提出してください。

住民登録先の窓口・郵送先の確認

紙で届け出る場合は、住民登録をしている市区町村の国民年金担当窓口へ提出します。郵送でも手続きできます。窓口の場所・受付時間・郵送先は、住民登録先の自治体の公式案内を確認してください。他の自治体の住所を、そのまま郵送先として使わないようにしましょう。

出産前・出産後・子と別世帯の場合などで、必要な確認資料は異なります。上の「必要な書類の基本」と日本年金機構の届書の注意事項を確認し、判断が難しい場合は担当窓口へ相談してください。代理人が届け出る場合も、必要な書類を事前に確認しましょう。

問い合わせ先・公式情報

届出先や必要書類は、住民登録先の市区町村の国民年金担当窓口へ確認してください。前納・口座振替等の詳しい扱いは、お近くの年金事務所に確認できます。

2026年10月19日に公式情報を確認しています。日本年金機構の案内(2026年10月1日更新)を参照しました。この記事は産前産後免除の手続き案内であり、個別の年金額や加入区分の判断は窓口で確認してください。