幼児教育・保育の無償化|対象施設・認定・2026年10月からの上限

この記事の要点

  • 認可保育所などの3〜5歳児クラス、新制度の幼稚園等の満3歳以降は、通常の保育料・利用者負担が無償化の対象です。0〜2歳児クラスは原則、住民税非課税世帯が対象です。
  • 新制度未移行の幼稚園、預かり保育、認可外保育施設等は、認定区分と上限が別です。2026年10月利用分から一般の月上限が改定されています。
  • 食材料費・送迎費・行事費など、保育料以外の費用は別にかかる場合があります。「園で支払う費用が全部ゼロ」とは限りません。
  • 施設等利用給付は、利用前の認定と対象施設の確認が大切です。自治体独自の上乗せ支援は全国共通の条件とは分けて確認します。

目次

園の種類と「1号・新1号」の違いを確認しましょう

最初に、利用する園が新制度の幼稚園、認可保育所、認定こども園、認可外保育施設のどれかを確認しましょう。同じ「無償化」でも、通常保育料が0円になる仕組みと、対象の利用料を上限まで給付する仕組みがあります。

新制度の園などで使う教育・保育給付認定(1号・2号・3号)と、預かり保育や認可外等の施設等利用給付認定(新1号・新2号・新3号)は別です。名称が似ていても、そのまま置き換えることはできません。

この記事の上限額は、2026年10月1日施行の政令・内閣府令に基づきます。国の一般向け説明ページには改定前の金額が残っているため、対象範囲の説明と上限額の根拠を分けて確認しています。

新2号は3〜5歳児クラスで保育の必要性がある子、新3号は0〜2歳児クラスで保育の必要性があり、住民税非課税世帯の子が基本です。幼稚園の満3歳児で、3歳になった後の最初の4月1日を迎える前の預かり保育は、課税・非課税によって扱いが変わります。

出典:こども家庭庁・無償化の対象と範囲/子ども・子育て支援法施行令 第15条の6/同施行規則 第28条の17〜20。

認可保育所などは「通常保育料の無償化」です

全国共通では、認可保育所・認定こども園などの3〜5歳児クラスが無償化の対象です。対象期間は原則、満3歳になった後の最初の4月1日から小学校入学前まで。幼稚園は入園できる時期に合わせ、満3歳から対象になります。

0〜2歳児クラスは、原則として住民税非課税世帯が対象です。認可施設の入園や保育の必要性など、それぞれの利用条件は別途確認します。

ここで対象になる通常の保育料・利用者負担を、後で説明する月28,000円や40,300円の上限で計算し直すわけではありません。施設型の給付と施設等利用給付の上限は別の仕組みです。

出典:こども家庭庁・無償化の対象と範囲。

新制度未移行の幼稚園は、一般に月28,000円まで

子ども・子育て支援新制度に移行していない幼稚園では、施設等利用給付の対象となる保育料・入園料について、2026年10月利用分から一般の月上限が28,000円になっています。対象となる実際の費用が上限より少ないときは、その費用までです。

満3歳からの利用に、新1号など該当する施設等利用給付認定が必要です。入園料を支払った月に、その全額が保育料と別枠で戻ると考えず、月ごとの対象額や手続きは自治体・園へ確認してください。

出典:子ども・子育て支援法施行令 第15条の6。

保護者と登園した幼児を、教室の入口で保育者が温かく迎える手描きイラスト。
園の種類と認定によって、無償化の範囲は変わります。利用前に園と自治体へ確認しましょう。イラストはイメージです。

預かり保育は、新2号と新3号で月上限が異なります

幼稚園・認定こども園の教育時間後などに行う預かり保育は、保育の必要性の認定を受けた場合に対象となります。就労など、自治体が定める保育の必要性の要件を満たす必要があります。

  • 新2号:3〜5歳児クラス。2026年10月利用分から、一般の月上限は12,300円。
  • 新3号:満3歳になった後の最初の年度末までの幼稚園児などで、住民税非課税世帯・保育の必要性の条件を満たす場合。一般の月上限は17,700円。

預かり保育には利用日数に応じた日額490円の算定もあり、月上限がそのまま定額で支給されるわけではありません。例えば対象の利用が10日なら日数に応じる額は4,900円で、実際の対象利用料がこれを下回れば、その利用料が限度です。月ごとの詳しい算定は自治体に確認してください。

在籍園の預かりが十分でない場合、認可外保育施設等を併用した費用も対象になることがあります。ただし、園での提供が1日8時間未満または年間200日未満などの条件があり、預かり保育と併用先を合わせた月上限です。それぞれに別の満額枠が付くわけではありません。

出典:子ども・子育て支援法施行令 第15条の6/同施行規則 第28条の17〜20。

認可外保育施設等は、新2号40,300円・新3号45,700円が一般上限

認可外保育施設、一時預かり、病児・病後児保育、対象となるファミリー・サポート・センター事業、ベビーシッターなどは、保育の必要性の認定と、施設・事業が無償化対象として確認されていることが必要です。

  • 新2号(3〜5歳児クラス):2026年10月利用分から一般の月上限40,300円。
  • 新3号(0〜2歳児クラス・住民税非課税世帯):同じく一般の月上限45,700円。

複数の対象施設・事業を使う場合も、原則として対象利用料の合計に対する月上限です。園ごと・事業ごとに上限額を重ねて受け取れるわけではありません。

認可保育所等に在籍している場合や、幼稚園等で十分な預かりが提供される場合などは、別施設の利用が対象外となることがあります。「認可外の届け出がある」だけで無償化対象と決めず、自治体が公表する対象一覧と、本人の認定を両方確認してください。

出典:こども家庭庁・無償化の対象と範囲/子ども・子育て支援法施行令 第15条の6。

国立施設と企業主導型保育には別の取扱いがあります

上の上限額は一般の枠です。国立施設には現行の別枠があります。施行規則上、国立の幼稚園・認定こども園の該当する教育部分は月8,700円、国立の特別支援学校は月400円。国立の認定こども園で該当する保育部分は、新2号に対応する月37,000円、新3号に対応する月42,000円の枠です。一般の認可外保育施設等の上限と取り違えないよう、施設・自治体に区分を確認してください。

企業主導型保育事業も別の給付による取扱いです。この記事の認可外保育施設等の上限をそのまま当てはめず、無償化の対象となる利用料と必要な手続きを利用施設へ確認してください。

出典:子ども・子育て支援法施行令 第15条の6/同施行規則 第28条の17〜20/こども家庭庁・無償化の対象と範囲。

食費・送迎費・行事費まで、すべて無料になるわけではありません

通園送迎費、食材料費、行事費など、保育料とは別の実費は原則として保護者負担です。上限を超えた対象利用料にも自己負担が残ります。

副食費には所得やきょうだい数などによる免除がある一方、数え方や対象費目の確認が必要です。園の請求書を見て、保育料・預かり保育料・食費・その他実費を分けて問い合わせると確認しやすくなります。

出典:こども家庭庁・無償化の対象と範囲。

利用前の認定と、利用後の給付手続きを分けて確認

施設等利用給付を使う場合は、利用前に必要な認定を受けることが大切です。入園の申込みや、園への利用予約だけで認定も済んだことにはなりません。

  1. 園に施設の区分と無償化対象かどうかを聞く
  2. 居住地の自治体で必要な認定区分と申請期限・書類を確認する
  3. 認定の開始日を確認したうえで、対象施設を利用する
  4. 法定代理受領か償還払いかを確認し、必要な請求・証明書の手続きを行う

法定代理受領は、施設が給付を受け、保護者が支払う対象利用料から差し引く方法です。償還払いは、いったん利用料を支払った後、請求書や提供証明書・領収書などを提出して給付を受ける方法です。具体的な支払・提出方法は施設と自治体によって異なります。

出典:こども家庭庁・無償化概要(認定・手続き)。

申請方法・必要書類・受付期限・請求時期は、お住まいの市区町村や利用施設によって異なります。自治体の公式サイトで「幼児教育・保育の無償化」「施設等利用給付」を確認し、利用前の認定と利用後の請求の両方について問い合わせてください。自治体独自の対象拡大や上乗せ支援は、全国共通の無償化とは別に確認しましょう。

制度情報の確認日:2026年10月19日。2026年10月20日に自治体固有の申請案内を除き、全国向けに整理しました。この記事は公式資料をもとに編集部が制度の一般的な内容を整理したものです。個別の受給可否や支給額は、申請先が確認・審査します。