福岡市で祖父母と同居・近居する引越しに助成|費用の半額・基本上限20万円

先に知っておきたいこと

祖父母の近くで子育てをしたい、実家で一緒に暮らしたい。そんな住み替えを考える家庭には、福岡市の「三世代同居・近居住替え支援事業」が候補になります。市外から移る子育て世帯だけでなく、子育て家庭のそばへ引っ越す親世帯も、対象になる場合があります。

引越し費用等は、通常は対象経費の半額で基本上限20万円。市の現行案内では子どもが2人以上の多子世帯は上限25万円ですが、加算を含む個別の算定は市への確認が必要です。住宅の条件により、民間賃貸の家賃は年10万円まで、住宅取得費は年20万円までの助成もあります。取得費・家賃は毎年度の申請が必要で、将来5年分の支給が約束されるものではありません。

最初に確認したいのは、どちらかの世帯が転居前から1年以上福岡市内に住んでいるかと、引越し後に同居・近居の条件を満たすかです。両世帯の住所と居住開始時期を整理し、福岡市の公式案内を確認したうえで、住宅計画課(092-711-4279)に相談してみてください。

市外からの転入や親側の引越しも対象候補

対象となるのは、2026年4月1日以降に実際に福岡市内へ住み替えた子育て世帯、またはその親・祖父母の世帯です。子育て世帯には、入居時点で「18歳に達した後、最初の3月31日まで」の子どもを扶養する世帯が含まれます。妊娠中の方がいる世帯も、転居日時点で母子手帳が交付されていれば対象候補です。所得制限はありません。

同居は、子育て世帯と親世帯が福岡市内の同じ住居で暮らすこと。近居は、双方の住まいが福岡市内にあり、直線距離で1.2km以内であることです。徒歩の経路や「車ですぐ」という感覚では判断しません。境界に近い住所は、市に距離の確認方法を尋ねましょう。

  • 市外の子育て世帯が、福岡市の祖父母の近くへ移る場合:祖父母側が転居前から1年以上市内に住み、転居後に同居・近居となるなら、ほかの条件も含めて相談する価値があります。
  • 親世帯が、福岡市の子育て家庭の近くへ移る場合:引っ越すのが親側でも対象候補です。子育て世帯との関係や、市内居住の期間、転居先の契約・住宅条件を確認します。
  • 親子の両世帯が、市外から同時に福岡市へ移る場合:この制度の対象外です。
  • もともと同居・近居している場合:新たに同居・近居を始める世帯だけに限られません。ただし実際の住み替えと、市内居住1年以上などの条件が必要です。引っ越しをせず、近くに住んでいるだけで受け取れる助成ではありません。

助成は、住宅を購入・契約した世帯や実際に転居した世帯について確認します。子育て世帯と親世帯の両方に、自動的に同じ金額が支払われるわけではありません。両世帯とも引っ越す計画なら、それぞれの申請範囲を事前に市へ確認してください。

別々の住まいの前で、親子と祖母が笑顔であいさつするイラスト
祖父母の近くで暮らす家族のイメージ。実際の距離や助成の対象条件を示すものではありません。

実家へ同居するなら引越し費用等の助成を確認

親世帯がすでに所有・賃借している実家へ子育て世帯が移り、実際に同居する場合、市は引越し費用等の助成のみを案内しています。実家のローン返済や、親に渡す家賃が、この転居をきっかけに取得費・家賃助成の対象になるという意味ではありません。

反対に、子育て世帯がすでに暮らす家へ親世帯が移って同居する例も、市の案内に掲載されています。ただし、親側の転居なら無条件に使えるということではありません。家の所有・契約名義、転居前の住宅、同居後の面積などを伝えて、個別に確認する必要があります。

このケースには、購入・賃貸とは別に既存の親子世帯宅へ同居する場合の必要書類チェックリスト(PDF)があります。実家だから税や住宅の条件を確認しなくてよい、という扱いではありません。親族から相続・贈与・売買で家を取得することや、親族所有の家を借りることも、通常の取得費・家賃助成と混同しないようにしましょう。

新しく借りる家と購入する家で助成が変わる

  • 民間賃貸住宅へ移る場合:家賃の助成は年10万円まで。年間の家賃が10万円未満なら、その金額が上限です。契約した世帯が対象で、引越し費用等の助成と組み合わせられます。
  • 5年以上の住宅ローンで購入する場合:取得費の助成は年20万円まで。年間返済額が20万円未満なら、その金額が上限です。銀行などの正式な住宅ローンが対象で、住宅を購入した世帯は引越し費用等の助成も併せて申請できます。新築・中古、戸建て・マンション、新築住宅の建設が含まれます。

市は取得費・家賃とも最長5年と案内していますが、2年目以降も毎年度の申請と要件の維持が必要です。年額を5倍した金額が一括で支払われる制度ではありません。住み替え、同居・近居の終了、子育て世帯に当たらなくなった場合などは助成が終了し、取得費はローン返済の終了も該当します。市の現行案内では、子どもとの同居が終わる場合も、取得費・家賃助成の終了条件に挙げられています。近居する親世帯のケースでの適用は、市へ個別に確認してください。

交付要綱には2030年3月31日を終期とし、その後の継続は必要性を検証して判断する旨があります。最長5年という案内だけで将来の受給を確定させず、家計や住宅購入の予算を立てる際には、継続の条件も市に確かめてください。

市営・県営などの公営住宅への転居は対象外です。UR・公社などの公的賃貸住宅は、引越し費用等の助成のみが対象候補です。また、ローンを使わない一括購入では取得費助成は使えません。引越し費用等については市の案内に対象例がありますが、個別の適用は市へ確認してください。

引越し費用等は明細を分けて確認する

通常の計算は、申請時点で事業者へ支払い済みの対象経費(税込)の2分の1、上限20万円です。市の現行案内では、子どもが2人以上の多子世帯は上限25万円とされ、妊娠中の方の子も人数に含みます。ただし、支出額に関係なく必ず5万円が追加されると計算せず、個別の算定は市へ確認しましょう。親世帯が近居する場合も「孫が2人いるから自動的に上限25万円」とは判断しないでください。

  • 実家での同居でも確認したい費用:転居前住宅の原状回復・清掃、引越しの運送・梱包、以前の家から移すエアコン等の工事、不用品処分など。
  • 購入や新たな賃貸で確認したい費用:登記費用、建物の仲介手数料、礼金、家賃債務保証料、住宅保険、鍵交換など。
  • 対象外となる主な費用:敷金、契約時の家賃・共益費・管理費、駐車場の仲介手数料、新居の清掃・消毒、新しく購入する設備、引越しを手伝った友人への謝礼など。

すべての費目が、どの転居にも当てはまるわけではありません。立退き料や会社からの引越し手当等を受け取ったときは、対象経費から差し引いて計算します。助成額の100円未満は切り捨てです。費用の内訳と支払い済みであることの両方が確認できるよう、明細・領収書等を残してください。

近くへ引っ越すだけでは決まらない住宅と世帯の条件

同居・近居の距離条件を満たしても、次のような確認があります。実家への同居や、親世帯だけが移る場合も確認を省くことはできません。

  • 転居前の住まい:家賃の滞納がなく、原則として申請者・同居者の持ち家ではないこと。持ち家でも申請時点で売却・解体等が完了している場合や、離婚・DV等を理由とする別居には例外があります。「これから売る予定」だけで判断しないでください。
  • 契約名義:転居後の住宅は個人名義であることが必要で、法人・会社契約の社宅は対象外です。転居前が社宅の場合とは扱いが異なります。子の扶養義務者に関する条件もあるため、親側の契約を含め名義を確認します。
  • 面積と安全性:世帯人数に応じた専用面積、耐震性、指定された災害危険区域内での安全措置・検査済証などの条件があります。同居では転居後に一緒に暮らす人数を用い、幼児や妊娠中の方には人数の計算方法があります。単身の親の面積条件や、築年月・耐震性の確認書類も市へ相談してください。
  • 世帯の状況:生活保護等を受けていないこと、福岡市税や市外から転入する前の居住地の税に滞納がないこと、暴力団等との関係がないことなど。別世帯の配偶者や世帯分離している同居者も確認対象です。

以前に子育て世帯や高齢者世帯の住替え助成などを受けた方は、過去の制度名と現在の家族構成を伝えてください。再度申請できる場合もありますが、受給歴を自己判断で除外してはいけません。

同じ費用を対象とする他の補助金との重複受給はできません。住居確保給付金を受けている場合も、費目が違えば使えると判断せず、市に受給状況を伝えて確認しましょう。また、「子育て世帯市内引越し応援助成」など、市の別の住替え助成との同時申請はできません。制度名が似ていても、金額や条件、申請書を流用しないでください。

2026年度は2027年2月28日まで 申請は通常転居後

通常の交付申請は、実際に引っ越した後です。2026年度は2027年2月28日(日)必着で、あわせて転居日から1年以内であることが必要です。「引越しから1年以内なら年度の期限を過ぎてもよい」という意味ではありません。購入日・契約日ではなく、引越し代の領収書や前の住宅の解約日などで実際の転居日を確認します。

交付申請の受付順で、予算に達すると期間内でも終了します。2026年10月21日に確認した市ページでは受付中でしたが、残予算や今後の受付は保証されていません。助成を前提に支出を決める前に、現在の受付状況を確認してください。

  1. 購入・賃貸・既存の親子世帯宅への同居のうち、自分の転居に合う市の必要書類チェックリストを選ぶ。
  2. 親子関係、双方の居住状況、住宅の契約・面積・築年月、転居日、費用の内訳と支払いを確認できる資料を整理する。市外からの転入では、前の居住地の納税証明等も確認する。
  3. 市の三世代同居・近居用の案内から、オンライン、郵送、または予約した窓口で交付申請する。受付メールや不足書類の連絡を確認する。

提出が必要な書類は世帯状況や市の情報閲覧への同意などで変わります。すべての家庭が同じ書類を一律に用意するわけではありません。郵送は消印ではなく到着が期限です。締切日の2月28日は日曜日で、閉庁日はオンラインのみの受付とされています。最終受付時刻を含め、締切直前を避けて確認しましょう。市が案内する審査結果までの目安は約3〜4か月で、振込日が約束されるものではありません。

フラット35地域連携型を使う人は転居前にも手続き

住宅ローンのフラット35地域連携型を利用する場合は、転居後の交付申請に加えて、転居予定日の3〜1か月前の認定申請が必要です。現行案内では証明書の発行に約2か月を要し、原則として2027年2月28日までに転居・交付申請ができる方が対象です。市と利用予定の金融機関へ早めに相談してください。この型を利用しない方に、一律の転居前申請を求めるものではありません。

相談前に両世帯の住所と誰が引っ越すかを整理

福岡市住宅計画課 三世代同居・近居住替え支援事業担当
電話:092-711-4279
受付:平日9時〜12時・13時〜17時
窓口:福岡市役所本庁舎3階(福岡市中央区天神1丁目8番1号)。来庁は電話予約が必要です。各区役所では、この助成の相談・申請を受け付けていません。

相談では、両世帯の現在と転居後の住所、福岡市に住み始めた時期、引っ越すのはどちらの世帯か、実際の転居日、子どもの年齢、住宅の契約名義を伝えられるようにしましょう。実家への同居なら、誰が所有・賃借している家かも大切です。費用明細や他の助成の受給状況を添えて「自分のケースでは、どの助成が対象で、いくらまでか」を確認するのが次の一歩です。

この記事は、制度が自分に関係するかを考え、市へ問い合わせるための案内です。ここから申請が完了するわけではなく、個別の受給資格や支給額を保証するものではありません。

制度情報は2026年10月21日に確認した福岡市の公式資料に基づきます。公式案内ページの表示更新日は2026年8月31日、FAQは2026年7月17日です。資料の確認日と公表・更新日は異なります。申請前には最新の公式案内をご確認ください。

出典と公式案内